ブログ

美容師兼トリマーという道

ベテラン美容師

現在フリータイム制に通われている石塚さんは、歴34年のベテラン美容師さんです。

現在の会社には20年勤め、「オアシス」という美容室で週5日働きながら、雑誌の撮影でスタイリストもされ、忙しい毎日を送っています。広く学びたいと、21歳の時に単身渡米しNYで修行するも、日本のカット技術の高さに気付き、日本に戻り、また一からアシスタントとして学ばれました。その後、大手企業が投資したサロンの代表も勤められた、非常にバイタリティーに溢れた方です。

トリマーは、ハサミを使うお仕事ととして美容師と似ているところも多いため、美容師からトリマーに転向するかたも少なくありません。美容師として順調に歩まれている石塚さんは、どうしてトリマーの勉強をしようと思われたんでしょうか。

なぜトリマーを目指すのか

石塚さんは、3年前にTaylor83という犬の洋服の制作・販売会社を立ち上げました。もともとデザイナーをされていた奥さんがデザインをされ、ハンドメイドやオリジナルの犬の服の制作・販売をしています。

会社設立のきっかけは、奥さんが愛犬のために作った洋服です。石塚さんは、飼っている愛犬に洋服を買いたいと思っても、体が小さいため、既製品だと数が少なく、なかなか買いたいと思うものがありませんでした。そこで奥さんが洋服を作り、それを着てお散歩に出ると、出会ったいろんな飼い主さんに「その洋服どこで売ってるの、ほしい」と度々言われ、それが会社設立のきっかけとなりました。

美容師が、犬の美容師=トリマーに

石塚さんは、会社の販売規模を今の三倍にし、より会社を大きくしていきたいと考えていました。その方法の一つとして犬の美容、つまりトリマーという仕事に興味を持たれたのでした。

もともとレインボーブリッジの見える都心に住んでいた石塚さんですが、もっと犬に優しい街に住みたいと転居され、そのお家からの通り道にガラス張りの当校がありました。生徒さんが楽しそうにカットする姿を見て、行動力のある石塚さんは、すぐに当校に説明を聞きに行き、そのまま入学手続きをされました。

美容師、スタイリスト、会社の経営と日々忙しく過ごされている石塚さんにとって、自分の都合のいいときに通えるフリータイム制は、とても魅力的だったそう です。

美容師とトリマーの違い

石塚さんに、実際にトリミングを勉強してみての感想を聞いてみました。

石塚さん「トリマーのカットは、美容師より理容師(床屋さん)の技術に似ています。」

美容師さんはコームを入れて髪を持って切ることが多いですが、トリマーの場合、自分の理想の形にフリーハンドで切っていきます。そのためハサミの動きも全く違います。石塚さん曰く、トリマーの方がハサミの技術的には難しいと。

また人の髪を切るときは、毛質と切り方が犬とは違うため、切る瞬間にある程度圧力が必要だそうです。でも同じ圧力で犬の顔周りなどの毛を切ると音がするため、犬が怖がったり驚いたりしてしまうのです。これは美容師さんだからこその難しさかもしれません。

その一方で、共通点もあります。まずは「仕上がりのイメージができていないと上手に切れない」ということです。時々「後ろ足の形をどういう風に切ったらいいのかわかりません。」と生徒さんから言われることがあります。そういう時、生徒さんは足の形通りに切ってしまったり細くなりすぎたりしてしまいます。そんなときは、アドバイスの一つとして、自分が作りたい足を絵に描いてみるように伝えます。絵に描けるということはイメージができているということだからです。 

また、「対象と近すぎるとうまくカットできない点」も共通しています。目線が近いと自分がどう切っているかわからず左右非対称になったり斜めに歪んで切れてしまいます。目線を離して、自分が切っている箇所を俯瞰で見ながら切れると、バランスよく美しく切ることができます。早々にそういった点に気づけるのは、やはり美容師という職業だからだと思います。

石塚さんが今トリミングしていて楽しいと感じるのは、勉強して、イメージ通りにカットでき、仕上がりが上手くいったときだそうです。

広がり続けるビジョン

忙しい合間を縫ってスクールに通いながら、将来的に、トリミングという技術を、会社としてどんな風に展開していけるかをいろいろと考えている石塚さん。

現在の会社では、世界でたったひとつのペットグッズというコンセプトでオリジナルの洋服に、名前や誕生日を入れ、お店のテイストもフレンチテイストで統一しています。


サロンを開業した際にも、例えばプードルだけとかピンポイントに犬種を絞ってやるのも一つの方法だと考えているそうです。年齢的に考えて、すべての犬種を広くやるのではなく、一つの犬種に絞ることで、手広くやることの負担を減らし、技術的な負担も軽減できるかもしれないからです。 

またトリマーを雇って、自身は経営に専念するのも一つの道として考えていらっしゃいます。

とにかく将来どういう風に会社を展開していけるのか、いろんな方向を考えるのが楽しくてしかたないと満面の笑みでお話してくださいました。将来に常にわくわくしている石塚さんから、たくさんの刺激を受けたインタビューでした。 

Taylor83

Taylor83 株式会社

営業日時:火曜日定休 
営業時間:11:00~17:00

住所:目黒区鷹番3-9-11 薩川ビル301 
電話番号:03-6712-2523 
代表:石塚


Web/来校説明会予約はこちらから

記事をシェアする

PAGE TOP