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トリミングスクールで学ぶべきこととは?

皆さんはトリミングスクールで何を学びたいですか?

もちろんトリミングの技術を学びたいと考えている方がほとんどだと思います。

今回は現在、集中制ビジネス科(10ヶ月)コースに通われている和多さんをご紹介します。トリマーになるには、「トリミングの技術だけを学べばよい」というわけではないことをお伝えしたいと思います。

無関心からトリマーへ

家族

和多さんがトリマーを目指そうと思ったきっかけは、愛犬のバジルちゃんでした。実は和多さんは元々犬に興味がありませんでした。ところが現在、バジルちゃんを含め4頭のチワワを飼っています。

バジルちゃんは、生後3カ月のときにペットショップから迎えました。その当時はがりがりで、お腹に虫がいたために、病院通いが続きました。小さいうちは食糞もあったため中々駆除できませんでした。和多さんが献身的にバジルちゃんのお世話をし、生後10カ月になった頃、ようやく落ち着いてワクチン接種をすることができたのです。

お家の子は、和多さんがすべてシャンプーや爪切りをしていました。他の子は大人しくやらせてくれるのに、バジルちゃんだけはどうしてもできず、しかたなくサロンに出していました。

ある時、トリミングに出した際、「首回りを梳く」というオーダーだったにもかかわらず、お尻がすっきりカットされ、頼んでいないのに尻尾がカットされて帰ってきました。更に、そのあと生えてきたお尻の毛は、かたくなってごわごわの毛質になってしまいました。サロンに理由を聞いても、「元からです。」と言われただけでした。しつけの質問をしても、はっきりしない濁した返事をされるだけで、和多さんはサロンに預けることが嫌になってしまいました。

元々バジルちゃんは人見知りで、懐いているのが和多さんだけということもあり、「バジルのトリミングを自分でやりたい。もっと多くの時間をバジルと過ごしたい」と考えるようになりました。

この頃には、犬に興味がない和多さんはどこか遠くへ行ってしまい、バジルちゃんのためにトリマーを目指す愛犬家の和多さんとなりました。

学ぶことの意味、目的を考える

和多さんがなぜこのケンネルスクールを選んだかというと、スケジュールの融通が効き、トリミング以外の知識や技術も学べたからです。

2年制などの専門学校は、働きながらだと難しく、夜間の学校はトリミング以外のことを学べませんでした。ケンネルスクールは、マーケティングやトレーニングなどがカリキュラムに組まれている総合制や集中制ビジネス科といったコースのご用意があります。またフリータイム制や集中制トリミング科でも、オプションの授業を、取りたい授業だけ追加で取ることができます。

和多さんはたくさん受けた授業の中でも、クリッカートレーニングというしつけの授業が勉強になったそうです。

クリッカートレーニングとは、クリッカーという「カチッ」と音が鳴るトレーニングツールを使って、行うトレーニングです。実際に、バジルちゃんと一緒に授業を受けていた和多さんですが、どんどんバジルちゃんが変わっていくのを感じたそうです。どんな風に変わったかというと、バジルちゃんは自分で考えるようになりました。

クリッカートレーニングは、人から指示・命令をされて行うトレーニングではありません。犬が自発的に起こした行動を、クリッカーの音を合図にして褒めることで教えていくトレーニングです。

トレーニングを頑張ったバジルちゃんは、「クリッカーは、自分が何をしたら鳴るんだろう?」と考えるようになりました。また自分が起こした行動に対して音が鳴らなくても、叱られるわけではないので、鳴らなければ「次はどうしたらいいだろう」と考えられるようになりました。

今までは指示を聞いていただけだったバジルちゃんでしたが、自ら考えた行動をして「これをすればいいの?」と自分から和多さんに聞いてくるようになったのです。

クリッカートレーニングがうまくいくと、本当に犬と会話をしてるようにコミュニケーションをとることができます。コミュニケーションの楽しさ、重要性をこのクリッカートレーニングを通して学ぶことができました。

またその子が何を怖がったり嫌がったりしているのか、理由や原因を考えてあげることの重要性も、その他のトレーニングの授業やトリミング実習の中で学ぶことができました。

目指すトリマー像

和多さんの素晴らしいところは、よく周りを見ていて、よく気が付くことです。

授業のときにも、先生や他の生徒さんが困っていれば、真っ先に、自然に手を差し伸べてくれます。和多さんにこのことを言うと、「20年接客業やってきたので、当たり前のことです。全然すごくないです。」と話されますが、誰にでもできることではありません。

また犬に対しても、怖がっている子は落ち着くまで待ってあげたり、その子が何を怖がっているのかをしっかり考えてトリミングしてあげたりと、和多さんは犬に寄り添った優しいトリミングができます。

将来は開業して自分のお店を持ちたいと考えている和多さんです。バジルちゃんの経験から、目指すトリマー像は、「飼い主さんの質問に、的を得ている答えを真摯に返せる、引き出しの多いトリマー。」。そして目指すサロンは、「お客さんも家族みたいな、アットホームで、誠実で真面目なサロン。」。

例えば、飼い主さんの少し難しいオーダーにもいろんな案を出して、頭ごなしに無理と言わず、「そうなるように一緒に努力しましょう。」といってあげられるようなサロン、例えば何かしつけで困っている飼い主さんにアドバイスをしてあげられるようなサロンにしたいそうです。

和多さんなら、今までの経験や人柄、またケンネルスクールで学んだ技術や知識を生かし、そんなサロンを作ることがきっとできると思います。

近い将来、バジルちゃんと一緒に、笑顔でトリマーとして働く和多さんに会えるのを楽しみにしています。

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