毎日毎日楽しい。トリマーとして接客業のスキルを生かしたい。
今回は、ドラックストアーの店長として長年働いていた、本田沙季さんのお話です。本田さんは、現在、集中制ドッグビジネス科に通われいています。
授業中もいつもにこにこ、真面目な本田さんですが、どうしてトリマーを目指そうと思ったのでしょうか?
余命一年と宣告された愛犬に導かれて
トリマーになろうと思ったきっかけはなんですか?
本田さん「元々動物に関わる仕事をしたいと思っていました。大学生の時に実家でパピヨンの男の子、凛(りん)を飼い始めました。自分が中心になって面倒をみていたのですが、2歳の時に糸球体腎炎という病気になってしまい、余命一年と宣告されたんです。凛は、他にも肥満細胞腫を取り除く手術をして、合計2回も手術を受けました。その際、お世話をしていく中で、犬のことをもっと知りたい、犬の仕事をいつかしてみたいと思うようになりました。」
動物看護師ではなくトリマーになろうと思ったのはなぜですか?
本田さん「トリマーは、接客業をやっている自分の強みを生かせると思いました。ドラッグストアで、お客さんからの相談を聞いてアドバイスすることが多く、その際お客様に喜んでもらえるのがすごく嬉しかったんです。そういった点がトリマーと共通しているのではないかと思いました。」
このような情勢で、ドラックストアーの店長さんは大変ではないですか?
本田さん「やはり忙しかったです。他の社員が熱がでたときに、出勤してもらうわけにはいかないので、代わりに出勤することもあります。そのため休みも取りづらいことがありました。そんな中、今の事態になり、やりたいと思った時に行動しないと一生できない、今がやれる時なんだと思うようになりました。」
店長として心がけていたことはありますか?
本田さん「店長に必要なものは人脈。話をきいてあげる。人をうまく回していかないと店が回らない。人と接する力が大事。そのように先輩に教わりました。」
ビジョンが明確になった説明会
数多くの学校がある中、どうしてケンネルスクールを選びましたか?
本田さん「専門学校も考えました。ただ専門学校というと、高校を卒業してすぐに入学する人も多く、社会人を経験した自分とは気持ちの面で違ってくるのではないかと思いました。社会人向けの方が、年齢も近いし、自分と考えが似ている人も多く、そういった人と交流したいと思いました。また、実際に説明会に来た時に、具体的な話を聞けて、在学中に自分がやるべきことが明確になりました。それからシャンプー体験をした際の先生が優しかったです。授業を見学した時も、先生と生徒の関係性がしっかりしていて、先生がちゃんと見ていてくれてると感じました。他にも、1人1頭仕上げなので、生徒のうちから責任感を持ってできるという点にも惹かれました。」
楽しさと大変さ
実際に学校に入ってみて、楽しいことや嬉しいことはなんですか?
本田さん「とにかくめちゃくちゃ楽しいです。毎日犬と触れ合えるだけで幸せです。いつも早く学校に行きたいと思ってます。後は今までどうやっても可愛くならなかったけど、先生の指摘で直して可愛くなった時が本当に嬉しかったです。」
学校で、他の生徒さんとお話をすることはありますか?
本田さん「思った以上に話してます。授業の合間に話すのですが、犬という共通の話題がありますし、授業中難しかったところを相談し合ったり、自分より先に入った方がアドバイスしてくれたり、話は尽きません。」
逆に大変なことや難しいことはなんですか?
本田さん「人の犬を預かるという怖さを知りました。実際にトリミングをしてみて、トリマーが犬をカットするということは、命を預かるということと痛感しました。後は、保定(犬の体を支えて保つ)が難しいです。犬によって嫌がるポイントが違うので、それぞれ対応を変えないといけないし、先生がやると出来てしまうのでいつも不思議です。」
店長としての経験を生かして
学校を卒業したらどうしたいですか?
本田さん「ひとまずサロンに就職して、実力をつけたいです。自信がついたら開業も考えたいです。埼玉の実家で開業も出来るので、将来的には自宅開業をしたいです。母も手伝ってくれると言っていて、若ければ自分も学校に通いたいと言ってました。」
開業したら、どんなサロンにしたいですか?
お客さんと距離が近いサロンにしたいです。元同僚でカメラマンになった友人がいるので、写真の撮り方を教わって、サロンに来てくれたわんちゃんを綺麗に撮ってあげたいです。それから飼い主さんと一緒に何か作るとかそういうトリミング以外のサービスも充実させたいです。
今回本田さんにインタビューをしてみて、トリマーという職業に対しての情熱、思いがとても伝わりました。その情熱と今までの経験から培ってきたものがあれば、きっと素敵なトリマーになって、ゆくゆくは開業もできるでしょう。
学校も全力でサポートさせていただきますね。
お母さんと一緒に、笑顔で働いている本田さんに会えるのを楽しみにしています。