ペットロスを克服しWスクールでトリマーを目指す短大生
今や日本で、子供の数よりも多いとされる犬の飼育頭数。
その一方で、「老犬問題がちょっと深刻になってきました。」でも紹介したように、飼育環境の向上から長生きする愛犬も増えてきました。愛犬との過ごす期間が長ければなおさら別れは辛いもの。
飼い主にとって愛犬を失うことはいつの時代も耐え難いものです。
その結果、生活に支障をきたすほど塞ぎこんでしまう「ペットロス症候群」に陥る飼い主も少なくありません。
ケンネルスクール横浜戸塚校の集中制トリミング科に通われている泉谷美純さん(21歳)もペットロスを経験したお一人でした。
しかし、愛犬との別れを機にトリマーという選択肢を見つけた泉谷さん。
現在は短期大学へ通う短大生でありながらWスクールでトリマーの技術を学んでいます。
- 愛犬との別れが引き起こしたペットロス
- トリマーになることはどうしても諦めきれなかった
- 短大の卒論で書いたテーマ「ペットロス」
愛犬との別れが引き起こしたペットロス
小さい頃から動物が大好きだったという泉谷さん。中でも犬が大好きだったそうです。
中学2年生の時に念願のミニチュアダックスフンドを家族に迎え入れました。
最初は犬を飼うことに反対していたご両親も、すっかり犬の魅力にはまってしまい、数年後にはもう1頭ミニチュアダックスフンドを家族に迎え入れるほど。
自他共に認める犬好き一家になりました。
そんな幸せだった家族に、耐え難い出来事が起こりました。
泉谷さんが高校生になった頃、2頭目の愛犬を病気で亡くしてしまいました。
あまりの出来事に、家族全員がペットロスになってしまったと言います。
毎日が憂鬱な日々。なんとか克服しないととペットロスについて調べている時にある職業が目に止まりました。
「トリマー」という仕事でした。そうして、泉谷さんの心に1つの想いが生まれたそうです。
「大好きな犬のために、トリマーになりたい!」
トリマーになることはどうしても諦めきれなかった
高校3年生になると、周囲から進路を聞かれることも増えてきました。
泉谷さんは、トリマーになりたいと強く思ったのですが、ご両親に「大学は出て欲しい」と言われ、断念することに。
結果、短期大学へと進学しました。
短大は2年制なので、1年生の終わりの頃には進路を決定しなければなりませんでした。
4年制の大学に編入するか、それとも就職か。今から大学へは行きたくない…
そんな葛藤の末、それでもトリマーになりたかった事をついにご両親に打ち明けました。
一度は進んだ短大進学の道。それでもなおトリマーになる夢を持ち続けるのであればと熱意が通じ、ご両親の賛成を得ることが出来た泉谷さん。
晴れて短期大学在学中にケンネルスクールへと入学することができました。
短大の卒論で書いたテーマ「ペットロス」
ペットロスを経験し、それがきっかけとなりトリマーを目指しはじめた泉谷さん。
念願の技術を身につけられる喜びを実感しています。
これまでの期間を取り戻そうと、いち早くトリマーになることを目標に週3日の集中制で通われています。
こうして迎える短大卒業。卒業論文には「ペットロス」を題材にしたそうです。
トリマーになる夢を歩み始めた泉谷さん。
ペットロスもまた犬の存在に支えられ克服されました。
愛犬の死を乗り越え強くなった泉谷さんは、これから色々な犬や飼い主さんの支えになることでしょう。