トリマーが伝えたい愛犬とのスキンシップの取り方
愛犬との毎日のスキンシップもポイントを押さえると、より満足度の高い時間となります。その一方、タイミングや触れ方によっては不快に感じてしまうこともあります。
愛犬が触られて嬉しい場所やタイミングをしっかり把握して行うことが大切です。たまにはマッサージも取り入れ、愛犬に「最高の飼い主!」と思ってもらえる飼い主を目指しましょう。

もともと群れで暮らしていた犬は、一緒に遊んだり眠ったりと触れ合うことでコミュニケーションを図ってきました。家庭犬となった今でもその名残があり、大好きな飼い主さんに触れられることで「嬉しい」「安心する」といったポジティブな気持ちになるのです。
普段から愛犬とスキンシップをとる飼い主さんは多いと思いますが、犬が「最高!」と感じて貰える様、実践し愛犬との絆をより深められると最高ですね。

いくら信頼を置いている飼い主さんでも、急に触れられると犬も驚いてしまいます。特に眠っているときは驚いて思わず攻撃してしまう可能性も。可愛い愛犬を気の向くままに触りたい気持ちも分かりますが、犬の立場になって行動するのも信頼を置いて貰える1つです。
犬に触れる前には優しく名前を呼んだり、前を通って視界に入るようにするなど「ご主人様がいる」ことを認識させてください。これだけで犬の心持ちもずいぶんと変わるはずです。
撫でる時も犬が心地よく感じるコツがあります。速度はゆっくり、手のひらを毛の流れに沿うように優しく撫でてあげて下さい。
ガシガシと力強くなでたり、毛の流れに逆らうようになでると犬は心地よさを感じにくいとされています。力を入れすぎて被毛や皮膚を痛めてしまったり毛玉を作ってしまう事もあります。
そして気持ちを込めてなでてあげてください。片手間で適当な撫で方は犬にも伝わってしまいます。愛犬とスキンシップを取るときは、テレビやスマホを見ずにふたりの時間を作ってあげてくださいね。
愛犬が満足するスキンシップはタイミングも重要です。散歩直後の疲れているときや、一緒に遊び興奮している時には十分な効果は得られにくいでしょう。
触る飼い主さんも触られる犬も、お互いがリラックスしているときがベストタイミングです。飼い主さんも用事と用事の合間に愛犬と触れ合うことは推奨できません。せかせかした気持ちが愛犬に伝わってしまうからです。
お互いがゆったり穏やかなときにスキンシップを図ることで、幸せホルモンである「オキシトシン」も分泌されやすくなります。

抱っこも犬が好きなスキンシップのひとつです。いきなり抱きかかえるのではなく「抱っこするよ~」と声をかけ、動きが止まったところで抱っこします。
ポイントは犬の背中が地面と平行になるようにすること。犬の体を縦にすると腰に負担がかかりやすくなるためNGです。最初はバランスを取りづらいかもしれませんが、できるだけ犬の体が安定することを意識してみましょう。
沢山、愛犬とスキンシップを取って沢山の時間を愛犬と過ごしていける様に少しでも愛犬の気持ちに寄り添って過ごしていける飼い主さんになれると最高ですね。