マラソンのように犬と共に走り続ける
今回は、意外な職業からトリマーを目指した生徒さんを紹介します。
市田さんは、現在総合制に通っています。
スクールに通う前は、なんとマラソン選手をされていました。
マラソン選手から、なぜトリマーを目指すことになったのでしょうか?
マラソンで彩られた人生
市田さんは、奄美大島出身で、鹿児島の高校に進学されました。
高校で駅伝部に入ったことをきっかけに、マラソンの道へ進んだそうです。
高校の時、大学からスカウトされ、大学の時に、企業に声をかけられ会社所属のマラソン選手になりました。
会社に入ると、さまざまな大会に出たそうで、中でも一年に一回行われる大きな大会があり、所属している選手は、その大会に向けて練習に明け暮れる毎日だったそうです。
練習の日々を過ごし、マラソン選手として、自分が納得するまで走りきった市田さんは、マラソン選手を引退することを考え始めました。
引退して、ゆっくりする人や、またマラソンの業界に戻る人、また全く違う仕事に就く人などさまざまな道がありますが、市田さんは、どうせなら自分のやりたい仕事をしたいと思いました。
そんな時に考えたのが、トリマーという仕事です。
愛犬が道を教えてくれた
現在、市田さんは、同じくマラソン選手の旦那さんと一緒に、愛犬を2頭飼われています。ポメラニアンのコロロちゃん(1歳)とマルルくん(1歳)です。
その2頭は自分でシャンプーもしていたのですが、爪切りは怖くてできませんでした。犬の爪は深爪をすると出血してしまうので、一般の飼い主さんはやられない方が多いです。またトリミングサロンにお願いした時、自分の思ったように仕上がらなかった経験がありました。そのような経験が、トリマーを目指すきっかけになったそうです。
ネイリストとも迷いましたが、いろんなワンちゃんと触れ合えることや、自分がカットして思うように仕上げられたら嬉しいと思い、自分の興味が強いトリマーを目指すことに決めました。
経験が自分の自信になる
ケンネルスクールを選んだ理由は、第一に最初から一人で一頭担当できること、そして第二に1年間で200頭以上の犬を経験できることが大きかったそうです。
確かに、最初から一人で一頭担当することは、緊張もしますし、簡単なことではありません。でもその分だけ、貴重なかけがえのない経験になります。
トリマーは経験した分だけ、自分の技術につながります。
実際にスクールで学んでいると大変なこともあります。
思う様に切れなかったり、動いてしまうワンちゃんがいたり・・・。
そんな時は、『諦めずにやり切る』という、マラソンで鍛えた忍耐力が市田さんを支えてくれます。
時に、緊張しながら、時に、癒されながら、市田さんは毎回真剣にワンちゃんと向き合っています。
実技だけでなく、愛犬と一緒にトレーニングの講義を受けて、愛犬の成長も見え、そして犬の様々なことを勉強し、市田さんは、ますます犬の世界にのめり込んでいるそうです。
今まで触れたことがなかった、犬の奥深い世界。愛犬家なら、一度入り込んだら抜けられなくなってしまうかもしれませんね。
卒業したら、お客さんに指名してもらえるような、信頼されるトリマーになりたいそうです。
市田さんがいるから、そのサロンに来てくれている、そういったお客さんがたくさんできるようになるといいですね。
まだ走り出したばかりのトリマーの卵ですが、市田さんらしく、これからは一人ではなく、ワンちゃんと一緒に走り続けて下さい。