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大人になって、もう一度小さい頃の夢を叶えるために

現在フリータイム制で通われている林宏美さんをご紹介します。林さんは長らくエンターテインメントの世界に身を置かれています。

実際トリマーを目指される方の中には、俳優、ミュージシャン、モデルなど様々な表現の世界でお仕事をされている方がいますが、林さんは舞台監督という、演者を支えるお仕事をされています。そんな業界で働かれている林さんは、なぜトリマーを目指されたのでしょう。

様々な仕事を経て

林さんは、小さい頃にテレビで舞台の特集を見て、裏方の仕事に魅力を感じました。また柴やインコを飼っていたこともあり動物が好きで、イルカの調教師など動物関係の仕事にも憧れていました。

大学を卒業し、林さんに一つの転機がありました。たまたま見た雑誌で、大きな劇団が研究生を募集していたのです。思い切って応募してみたところ、林さんは見事合格しました。

その劇団は、舞台に携わるなら、裏方も演者もどちらも学ぶという方針でしたので、林さんは役者としても舞台に立ったそうです。その後、声を掛けられ舞台俳優さんの付き人、大手事務所のアイドルのコンサートの衣装さんを経て、今の会社を通じ、誰もが知るアイドルのライブの舞台監督に就くことになりました。

ライフステージに合った仕事とは

舞台監督の仕事は大変なお仕事です。演出家の意向を汲み、スタッフの調整・指揮・進行管理をする総責任者で、お仕事は多岐にわたります。とてもやりがいのあるお仕事ですが、お仕事の終わりが、26時ごろになることも少なくはなく、朝は舞台の仕込みのために6時から仕事が始まることもあります。

20年この世界で働いてきた林さんですが、体力的に厳しさを感じていました。今の年齢で自分に合う仕事、手に職をつけられる仕事は何か考えたところ、トリマーという仕事にたどり着きました。

よくお電話で、「年齢的に今からトリマーを目指すのは難しいですか?」という質問がありますが、40代50代で通われている方はたくさんいますし、実際60代の方もいらっしゃいます。悩んでいらっしゃる方は、是非一度、その年代の方がトリミングしている姿を見にいらしてください。

すべての経験が、今・未来に続いている

実際に通って、「思っている以上に、たくさんの技術や知識が必要なんだ。」と感じたそうです。

講義では、獣医さんから直接学ぶ犬の病気についてなど、学ぶことは多いです。実技では、その犬その犬それぞれの性格に合わせた対応の仕方など、シャンプーやカットをするだけがトリマーの仕事ではありません。

ゆくゆくは福島の地元で開業し、保護犬の活動も合わせてしていきたいと将来のビジョンを教えていただきました。

林さんは元々、怖いと思う人に話しかけられないような人見知りで、短気だったそうです。今の林さんは、おおらかでいつもニコニコ、とても話しやすそうな雰囲気のある方です。

「付き人、衣装、舞台監督などの仕事を経て多くの人と接し、取り纏めるうちに、社交性が鍛えられ、柔軟な考えができるようになって性格が変わりました。」と林さん。

トリマーという仕事は、自分の思うようにいかないことも多々あります。まさに社会性や柔軟な考えというのは、接客業であり、言葉が通じない犬に接するトリマーという仕事にはとても大切です。

将来福島で、舞台監督のように現場を仕切って、笑顔でサロンに立っている林さんに会えることでしょう。林さんが作った写真撮影のセットを是非見てみたいです。

皆さんも、今何がしたいか考えたとき、小さな頃になりたかった仕事を目指してみるのも一つの道かもしれません。

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